やくもの撮影へ出かけた話 エピソード1

※この時期はメインブログから鉄道ネタを寄せてきた転載記事です。

 前回の続きです。緊急用の10万円を置き忘れたことに途中で気付いたものの後の祭り、クレジットカードでどうにかなってくれることを祈りつつ、新大阪へ向かいました。


 以前にF1カナダGPの記事で使った写真ですね、山陽新幹線の1番列車・みずほ601号。岡山到着が6時50分、接続するやくも1号は7時5分、意外と時間が少ないです。でも岡山はわりと乗り換えの距離が近いので、激混みする時期でなくてキャリーケースをゴロゴロやってるわけでもなければスイスイっと行けます。実際、移動したらまだホームにやくもはいませんでした。だからって大人しく待つような人ではありません、だって鉄オタだもの。
おお、末期色の115系!
湘南色!

なお大雨(っ ◠‿:;...,

来た!

 乗り遅れたら元も子もないですし、先頭側は人が多すぎたのでとりあえずこっち側だけ撮って乗り込みました。最後になるかもしれないから思い切って取ったグリーン車で、備中高梁までなんと35分間豪華移動です()あ、ちなみにこの約1か月後に、あの大物も私以上に贅沢なやくもの旅を楽しまれたようです↓



 381系は2007年~2010年に大幅な更新工事を受けたので内装自体はかなり綺麗になっており、グリーン車も座席の快適性などはじゅうぶんでした。ただ、いかんせん基礎設計が古い車両なので空調の送風音が常に大きく響いていたり、やや薄暗かったりと古いなりの限度も当然ありました。伯備線は倉敷を出てほどなく早速曲線の多い区間に突入するため最後かもしれない自然式振り子を堪能。なんか台車の方からずっと『コトコッ、コトッ、コッ、コトコッ』みたいなコトコト音がしていたのはすごく気になりましたw

 道中、雨にもかかわらず沿線にはポツポツと撮影者のみなさん。有名どころ以外でもそれぞれに自分のお気に入り場所があるようで、雨の中で自身もカメラも雨具で覆って撮影している姿が見られました。1人でそうまでして撮影している方はきっとそうそう迷惑かけないでしょう、お疲れ様です。7時40分、あっという間に備中高梁に到着、グリーン車でこんなすぐ降りたのが私一人なのは言うまでもありません。
ありがとうございました!


 乗務員さんの顔は消した方が良い、でもこのホームを確認する姿の格好良さをどうしてもお伝えしたい!というせめぎあいで妥協の産物ができましたがご了承ください。



 乗り継ぐ列車が40分後なので一旦改札を出ます。本数の少ない伯備線、特急に乗ってもここまでに追い抜く列車も追いついて接続できる列車も存在せず、単に備中川面へ行くだけの目的なら後続の普通に岡山から乗っていても所要時間は同じです(単にどこで待つかの違いしかない)。と言っても周囲を散策するにもかなりの雨量で駅を数歩出て断念しました。これは駅東側の通路から。北に数分歩いた踏切もアウトカーブで撮影できそうな気はしました。


 ここは備中松山城への起点。このお城には『さんじゅーろー』という猫の城主がいます。2日とも晴れてたらさんじゅーろーに会いに行くのもいいなあとは思っていました。その関係かゆるキャラっぽいのも猫、そしてそこに割り込む大阪、というか遠回しに万博の宣伝^^;


 備中高梁の駅施設西側は再開発が行われて2017年に開業した新しい複合施設となっており、図書館・観光案内所・蔦屋書店・スターバックスコーヒーが一堂に会してここだけえらく近代化されています。お手洗いも階段を降りた下の階に綺麗なものが整備されています。



 建物の下の空間はバスの待機場所としても使用されていて、これがちょうど駅のホーム側のお隣になります。ですのでホームの前寄りで待っていると、エンジンをかけたらバスの排気ガスの匂いがしてきます。そして運転士さんの休憩&喫煙場所でもあるので、たまーにタバコの匂いもしてきます。手がけたのはジェイアール西日本コンサルタンツらしいんですが、鉄道利用者の側にいちばんバックヤードのやつが来るというなかなかの仕様w

 それにしても雨が酷いのでここで諦めるという選択肢もあったんですが、雨雲レーダーを見ていると低気圧は日本の南にあるため、北に行くほどまだマシです。そして、どうも高梁市の北側あたりがちょうど雨雲が切れるような切れないようなの端っこになっているため、ダメもとで予定通り移動することにしました。



 というわけで備中川面です。駅を出たら左へ曲がってまっすぐ歩き、学校の横を通ったら踏切に当たったところで右折。ほどなく川が見えたら撮影地、徒歩10分前後かなあというところです。なお画面の右下、線路をくぐった先は自動車学校です。また、駅のお手洗いは仮設となっていますが実質使えないと思った方が良いですし、商店もありません。お手洗いは必ず車内や備中高梁での待ち時間等に済ませるようにしましょう。

 おお、奇跡的にほぼ降っていない!これはこれで雨でないと見れない山の景色が見れます。この写真の右側の河原が有名撮影地の1つです。行ってみたら2名いました。よく解説で『築堤を登るとほぼ同じ高さから撮れる』と書いてあってそういう写真があるんですが、はっきり言って度胸が無いと無理です。大きな川の立派な土手とはほどとおくデイトナレベルでは済まない角度の急斜面に木が生えている土手。土手の上を歩けるわけでは全くなく、むしろ写真を撮る人が歩いているからここだけ土が露出している、ぐらいの場所で晴れていても滑るし手も使って登らないといけないレベルです。というわけでおとなしく河原から試し撮り。



 4連は余裕で入るけど6連はこの角度だと入りませんね。なお、画面右側・岡山方面へ向かう列車はちょうどこの先に警笛鳴らせの表示があるために大きな警笛を一発鳴らします。鳴らす地点は橋を渡り終えてからですが、運転士さんによっては橋の終わりぐらいのわりと早いタイミングで鳴らすので、崖上で構えているとけっこうビビる恐れもあります。ご注意ください。


 特急2本と115系を見送ったら数十分は何も来ないのであたりを散策。駅の北側は綺麗な石垣と田んぼが並んでいてちょっと興味がありました。

 来た道を戻って踏切を渡ります。備中川面の駅は南側からしか出られないので、この踏切を渡らないと向こう側に行けないと思われます。



 看板が置いてありましたが、このあたりは東西方向に広がる山城があったのでその名残で今でも石垣が家や田んぼにそのまま活用されているみたいです。
(カンカンカンカンカンカン)
 !?!?列車は来ないはずだぞ?何か見落としたか?何だ?どっちだ?えーいカメラ!

 貨物でした、そりゃあ時刻表に乗っていないはずだ。それにしてもこの場所、案外良さそうに見えるし他に人もいないし、車もほとんどいないしちょうど路肩が少し広くなってるし、さっきの撮影ポイントはまだ人が増えてるかもしれないし、案外ここでもいいんじゃね?急に思いついて急遽ここからの撮影に変更しました。


 つい数分前と同じ場所でもう一度撮りましたが、明らかに明るくなっています。雲の切れ目に入りました。


 奥に見えているのがさっき渡っていた橋。ここはかなりの急斜面。


 ここでも撮る人がいることを示唆する張り紙(ボロボロ)。そろそろ時間なんですが、運悪くまた雨になってきました。そもそも雨では撮らないつもりでしたので雨装備はありません、時間が来るまでは傘をさして安全な場所に立っておき、時間が迫ったら畳んでカメラを斜めがけ鞄と体で隠すようにして待ち、列車の接近を感じたらその時だけ一瞬取り出してすぐに収納、よし。まずは下りの273系から来るはずです。

あれ?オートフォーカスが変な方に行って合わない!?

失敗(´・ω・`)

 5分ほどしたらお目当て登場。傘を畳んで、近寄って、カメラを取り出して、
ああ!さっきと立ち位置が違う!

さ、さようならー・・・(T T)

 失敗しました(。∀゜)後で気付きましたが、カメラの電源を入れつつ体に隠していたためにジョイスティックに意図せずに触れてしまい、本来は画角の中心でAFが機能するはずがえらく端っこが基準になっていました。だから踏切の警報機とか変なものにピントが合ってしまったようです。いや、でも後悔は多いけどこの豊かな緑を背景にした後ろ姿もなんか時間が経ったらちょっとよく見えてきましたね。
 これを撮ったら移動する予定だったので、次の上り列車で岡山方面へ向かいました。続く。

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